1白い鍵盤の7つの音が「ハ長調」
ドから順に、白い鍵盤だけを1つずつ上がっていくと、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ、そしてまたド。この7つの音の並びを音階と呼ぶ。そして、ドを中心にしてこの7つの音でつくる曲のことをハ長調と言うよ。
「ハ」は、ドの日本での呼び名。「長調」は、明るく聞こえる音階のグループのこと。つまりハ長調は「ドが中心の、明るい音階」という意味だ。名前はむずかしそうだけど、中身は白い鍵盤だけ、ドが中心。これだけ覚えておけばいい。
作曲ラボのマス目も、このハ長調の白い鍵盤だけでできている。黒い鍵盤の音(シャープやフラット)は、初歩編では使わなくて大丈夫。まずは7つの音で、しっかり1曲つくれるようになろう。
2ドは「家」。ドで終わると帰ってきた感じ
ハ長調の7つの音は、みんな同じ重さではない。中心のドは、メロディにとっての「家」のような音だ。ドで終わると「家に帰ってきた、おしまい」と聞こえる。ほかの音で終わると「まだ外にいる、続きがありそう」と聞こえる。
同じメロディを、最後の1音だけ変えて聞きくらべてみよう。
- ドで終わるぴたっと止まって「おしまい」。いちばん落ち着く。
- レで終わるドのひとつ上。「え、続きは?」と次を待ちたくなる。
- シで終わるドのひとつ下。そわそわして、ドに上がりたくなる。
- ソで終わるドほどではないけど、少し落ち着く。「ひと休み」の感じ。
レとシは、どちらもドのとなりの音。となりにいるから、かえって「あと一歩でドなのに」という気持ちになる。耳が勝手に、ドへ帰りたがるんだ。曲の最後はドで終わる。これが、ハ長調でメロディをつくるときのいちばん大事なルールだよ。
3「続きそう」も、使いみちがある
じゃあ、レやシで終わるのはだめなのか、というとそうでもない。途中の区切りでわざとドを避けると、「まだ続くよ」という合図になる。1つ目のまとまりをレで止めて、2つ目のまとまりをドで終わらせてみよう。
1つ目が「問いかけ」、2つ目が「答え」のように聞こえたかな。途中はド以外で止めて、最後はドで終わる。これだけで、メロディに「始まり」と「おしまい」の形ができる。この「問い」と「答え」の考えかたは、第8回でくわしくやるよ。
4同じ7つの音でも、曲は似ない
最初のピコの心配に答えておこう。作曲ラボのお手本曲「はじめまして」と「おはようのうた」は、どちらもハ長調で、白い鍵盤の音しか使っていない。どちらも最後はドで終わる。それでも、聞くとまったく別の曲だよね。
曲のちがいを生むのは、使う音の種類よりも、どの順番で並べるか、どのくらいの長さで歌うか、どこで高くなるかのほう。音が7つでも、並べかたは数えきれないほどある。よく知られた曲にも、ドレミファソラシの7つの音だけでできているメロディはたくさんあるよ。
ひとこと:作曲ラボの「キー(歌う高さ)」を変えると、曲全体の高さが変わる。でもマス目の段の名前はドレミのままで、ドが「家」なのも変わらない。キーを変えると表示が「ニ長調」などに変わるけど、マス目の中ではハ長調のまま考えてOK。高すぎる・低すぎると思ったら、キーで調整しよう。