1歌詞は「音の数」で数える
日本語の歌では、ふつう1つの音符に1音ずつ言葉をのせる。この「1音」は、ひらがな1文字とはかぎらない。たとえば「きょう」は3文字だけど、歌うときは「きょ・う」の2音になる。
この、日本語のリズムの単位をモーラ(拍)という。俳句の「5・7・5」も、じつはモーラで数えている。歌詞づくりで「文字数」と言うときは、たいていこのモーラの数のことだよ。
2数えかたのきまり
| 文字 | 数えかた | 例 |
|---|---|---|
| ふつうのかな | 1文字=1音 | そら → そ・ら(2音) |
| 小さい「ゃ・ゅ・ょ」(拗音) | 前の字とまとめて1音 | きょう → きょ・う(2音) |
| 小さい「っ」(促音) | それだけで1音 | きっと → き・っ・と(3音) |
| 「ん」(撥音) | それだけで1音 | しんじて → し・ん・じ・て(4音) |
| のばす「ー」(長音) | それだけで1音 | ゴール → ゴ・ー・ル(3音) |
| 小さい「ぁ・ぃ・ぅ・ぇ・ぉ」 | 前の字とまとめて1音 | ファン → ファ・ン(2音) |
まちがえやすいのは、「っ」「ん」「ー」も1音もらうところ。「がっこう」は4文字で、音も「が・っ・こ・う」の4つだよ。
3メロディと音数を合わせる
メロディに歌詞をつけるときは、音符の数=歌詞の音数にそろえるのが基本。数がずれたときは、次の方法で合わせる。
- 言葉を足す「あさだね」→「あさだよね」。意味が変わらない短い言葉(よ・ね・さ など)を足す。
- 「ー」でのばす「あさだねー」。前の音をのばしたまま、音の高さだけ変わる。
- 音符をへらす2つの音符を1つにつなげて、長い音にする。メロディのほうを歌詞に合わせる方法。
- 音符をふやす歌詞があまるときは、長い音符を2つに分ける。
プロの歌では、1つの音符に2音をつめたり、1音をいくつもの音符にわたってのばしたりすることもある。でもまずは「1音符に1音」でそろえると、聞き取りやすい歌になるよ。
4作詞で音数を使うコツ
- くり返す行はそろえる同じメロディをくり返す所は、歌詞の音数もそろえる。1番と2番も同じ音数にすると、同じメロディで歌える。
- てっぺんに言いたい言葉メロディのいちばん高い音や長い音には、いちばん伝えたい言葉をのせる。
- 言葉の高低も見る「雨(あめ)」と「飴(あめ)」のように、言葉の高い・低いとメロディの上下が合うと聞き取りやすい。
メロディにのせて実際に歌わせながら確かめる方法は、作曲講座の第9回でくわしくやっているよ。